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アルミニウム及びアルミニウム合金継目無管規格(JIS H4080)
JIS規格に定められたアルミ管(シームレス管=継目無管)の種類
アルミ製継目無し管(シームレス管)は製造方法の違いから、大きく分けて押出管と引抜管の2種があります。
押出管(TE)とは、ビレットと呼ばれる円筒形(丸棒のような形状)に加工されたアルミニウムの塊を(予め純アルミや各種アルミ合金に成分調整されたもの)、400℃〜500℃程度に熱した状態で、押出機により、ダイス呼ばれる金型から押出加工をして製作されたパイプのことです。
ところてんを突くのと原理が似ています。ところてんに相当するのが熱せられたアルミです。ところてんを突く容器の網がダイスに相当します。
ところてんは突く容器の網の目を変えれば太さが変わりますが、押出管も同じ原理で、ダイス(金型)を変えればパイプ径、肉厚を変えることが出来ます。
引抜管(TD)とは、押出管を冷間(常温)で、ダイスと呼ばれる金型の間を通して引き抜く(抽伸)ことにより、パイプの外径、肉厚、内径を小さくする加工を施したパイプのことです。
製作の手順としては、まず製作しようとするサイズより外径が大きく、肉厚の厚い押出管を準備し、スウェージングと呼ばれる管端を絞る作業を行います。
これによりパイプがビール瓶のような形になります。この状態のパイプを、細い側をキャレッジと呼ばれる器具で掴み、ダイスを通して引抜作業を行い製品寸法に仕上げます。
正確にはパイプ内部にプラグ(内径工具)というものを入れておき、ダイス(外径工具)を通して引き抜くことにより、パイプの外径と肉厚を決めています。
ダイスは中央に穴が開いているだけの金型ですので、この穴の径がパイプの外径寸法となります。プラグは引く抜くパイプの中に入れる芯金のようなもので、このプラグ径が内径寸法を決めます。
ダイスとプラグの組み合わせを変えることにより様々な外径、肉厚のパイプに対応することが出来ます。
引抜作業は常温で抽伸油を付けながら行います。
希望サイズになるまで、数回抽伸を行う場合もあります。
押出管と引抜管の主な特徴
製造法の違いについては上述の通りですが、この2種類の管の主な特徴について下記に記載します。
押出管
加工温度が高い。(400℃〜500℃位)
外径、肉厚の寸法精度が引抜管に比べ劣る。(1mm〜1/10mm程度)
引抜管に比べ、細径、薄肉の管の製作は難しい。
逆に引抜管では対応出来ない、大径管、肉厚管に対応可能。
製作ロットは数100キロからとなり、小ロットでの製作にはあまり向かない。
納期は1〜1.5ヶ月以上。
1回の押出工程により、製品が製作出来る為、低コストで製作出来るメリットがある。
それほど高精度を要求しなければ、低価格の押出管がお勧めです。
市販の一般サイズのアルミ管(A6063製)はほとんどが押出管です。(一部引抜管もあります。)
引抜管
加工は常温で行われる。(冷間加工)
外径、肉厚の寸法精度が押出管に比べて高く、1/100mm程度まで管理出来る。
表面も綺麗に仕上げることが出来る。
径の細い管や非常に薄い管の製作も出来る。
大径管や肉厚の管は対応が難しい。
製作ロットについては、押出管を抽伸することから、1本から製作可能(ダイスが整備されている場合で、サイズによる)で、小ロットにも対応出来る。
納期は15〜25日間。押出管に比べ、短納期で対応出来る。
押出管にさらに抽伸加工を加える為、押出管に比べてコスト高となる。
形状の区分における表記記号と等級
押出管=TE、引抜管=TD
等級区分
押出管普通級=TE、押出管特殊級=TES
引抜管普通級=TD、引抜管特殊級=TDS
記載例
A1070TD-O(A1070引抜管普通級、O材(焼きなまし材))
A5052TE-H112(A5052押出管普通級、製造されたままの状態)
主な合金の化学成分
単位 %
| 合金番号 |
Si |
Fe |
Cu |
Mn |
Mg |
Cr |
Zn |
Zr
Zr+Ti
V |
Ti |
その他
個々 |
その他
合計 |
Al |
| A1070 |
0.20
以下
|
0.25
以下 |
0.04
以下 |
0.03
以下 |
0.03
以下 |
- |
0.04
以下 |
V
0.05
以下 |
0.03
以下 |
0.03
以下 |
- |
99.70
以上 |
| A2024 |
0.50
以下
|
0.50
以下 |
3.8〜
4.9 |
0.30〜
0.9 |
1.2〜
1.8 |
0.10
以下 |
0.25
以下 |
Zr+Ti
0.20
以下 |
0.15
以下 |
0.05
以下 |
0.15
以下 |
残部 |
| A5052 |
0.25
以下
|
0.40
以下 |
0.10
以下 |
0.10
以下 |
2.2〜
2.8 |
0.15〜
0.35 |
0.10
以下 |
- |
- |
0.05
以下 |
0.15
以下 |
残部 |
| A5056 |
0.30
以下 |
0.40
以下 |
0.10
以下 |
0.05〜
0.20 |
4.5〜
5.6 |
0.05〜
0.20 |
0.10
以下 |
- |
- |
0.05
以下 |
0.15
以下 |
残部 |
| A5083 |
0.40
以下
|
0.40
以下
|
0.10
以下
|
0.40〜
1.0 |
4.0〜
4.9 |
0.05〜
0.25 |
0.25
以下 |
- |
0.15
以下 |
0.05
以下 |
0.15
以下 |
残部 |
| A6063 |
0.20〜
0.6 |
0.35
以下 |
0.10
以下 |
0.10
以下 |
0.45〜
0.9 |
0.10
以下 |
0.10
以下 |
- |
0.10
以下 |
0.05
以下 |
0.15
以下 |
残部 |
引抜管の機械的性質
| 合金番号 |
質別
|
肉厚
mm |
引張強さ
N/mm2 |
耐力
N/mm2 |
伸び
% |
11号
試験片 |
12号
試験片
又は
4号
試験片 |
| A1070 |
H14 |
0.4以上
12以下 |
85以上 |
- |
- |
- |
| A2024 |
T3 |
0.6以上
12以下 |
440以上 |
295以上 |
12以上 |
10以上 |
1.2を超え
6.5以下 |
440以上 |
295以上 |
14以上 |
10以上 |
6.5を超え
12以下 |
440以上 |
295以上 |
16以上 |
12以上 |
| A5052 |
O |
0.6以上
12以下 |
175以上
245以下 |
70以上 |
- |
- |
H14
H34 |
0.6以上
12以下 |
235以上 |
175以上 |
- |
- |
| A5056 |
O |
0.6以上
12以下 |
315以下 |
100以上 |
- |
- |
H12
H32 |
0.6以上
12以下 |
305以上 |
- |
- |
- |
| A5083 |
O |
0.6以上
12以下 |
275以上
355以下 |
110以上 |
14以上 |
14以上 |
| A6063 |
O |
0.6以上
12以下 |
125以下 |
- |
- |
- |
| T6 |
0.6以上
1.2以下 |
225以上 |
195以上 |
12以上 |
8以上 |
1.2を超え
6.5以下 |
225以上 |
195以上 |
14以上 |
10以上 |
6.5を超え
12以下 |
225以上 |
195以上 |
16以上 |
12以上 |
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